2019.05.29 09:10昭和のカセットテープCDが発売される前にはLPレコードが音楽頒布の主流でしたが、子供たちの間で自分のレコードプレーヤーを持つ子は少なく、そのかわり小学校高学年や中学生になるとカセットテープレコーダーつきのラジオ ラジカセを親に買ってもらっていました。はじめのうちはラジカセでラジオの歌番組を録って繰り返し聞くというのが最も基本的な楽しみ方でした。留守録ができるタイマー付きのラジカセもありました。また、レコード屋さんには...
2019.05.25 05:31昭和の東急世田谷線1990年代まで東急世田谷線では緑色に塗装された木造の電車が走っていました。2両編成は今とかわりませんが前後の車両の連結部を通り抜けることはできず、旧式の連結器が仲むつまじく手に手を取り合って2両をつなぎとめていました。冬には座席下のヒート暖房でお尻が熱かったりもしましたが、リズミカルな揺れと相まって心地よい眠気をさそいました。冷房はなく夏には天井に付けられた幾つかの扇風機がまわるだけでした。その...
2019.05.24 10:48昭和の銀玉鉄砲まだゲームウォッチもファミコンも登場していなかった時代、男の子たちは雨さえ降っていなければ外を走り回っていました。女の子も女の子なりに外遊びをよくしていたと思います。私が友だちと興じたのは主に缶蹴りやドロケイでしたが高学年になると戦争ごっこをするようになりました。その主力兵器だったのが「銀玉鉄砲」です。引き金を引くとプラスチック製の銃身から直径5ミリほどの銀色の玉がパチンと飛び出します。射程距離は...
2019.05.23 09:47昭和のプラモデル屋さん友達が少なく一人遊びの多かった私にとってプラモデル作りは読書とならぶ楽しみでした。大抵のプラモデルが小学生にもなんとか手の届く値段だったということもあります。プラモデルだけを売っているプラモデル屋さん(プラモ屋)があちらこちらにありました。通学区域内だけでも3件のプラモデル屋さんがあり、狭い店内にプラモデルの紙箱が所狭しと、そして天井までうずたかく積まれていました。そのうちの一件に私は小学生の私は...
2019.05.22 09:55昭和の筆箱 8面・10面・12面?!私が小学校低学年の頃、男の子が持つ筆箱といえば樹脂製の箱型のものが主流でした。現在のスチール製や布製のペンケースに比べて幾分しっかりした造りではありましたが素朴でシンプルで、つまり極めて実用的な文房具でした。私が小学校に上がってしばらく経った頃に「両面」の筆箱が売り出されました。両側が開いてそれぞれ収納できるタイプです。子供たちは表側に鉛筆や消しゴムをいれ、裏側には定規や算数タイルなどを入れました...
2019.05.21 12:57昭和の図書館小学生の頃、友達が少なかった私は放課後の時間の多くを図書館で過ごしました。現在図書館の本はたいていバーコード管理かICタグ管理になっていますが、昔は紙カード式管理でした。利用者には貸し出し可能冊数と同じ数の厚紙でできた「貸し出しカード」が発行されて、借りたい本をカウンターに持って行くと、職員が本の中から書籍管理カードを抜き取って貸し出しカードの中に挟み込みます。本の裏扉には貸出期限を押印する紙が貼...
2019.05.19 11:11対人依存と対AI依存 シンギュラリティ前夜 07AIへの依存が反社会的行為を誘発させる可能性について対人依存と対AI依存すでに人とインタラクティブに会話ができるAIの開発が進み、AIが心理的パートナーとして人に寄り添う日も近い。老齢などさまざまな事情によって他者との交流機会を得ることの難しくなった人々が孤立することを防ぎ、また多くの人にとって既存の人間関係とは別に新たな関係性が生まれることは喜ばしい。しかし人と人との関係は元来アンバランスなもの...
2019.05.18 02:11「AI失業」のための特別なセーフティネットは必要か? シンギュラリティ前夜06シンギュラリティ後もセーフティネットなんか必要ないAIの台頭によって職を失う人のためのセーフティネットが必要だということもよく言われていますが、私はそうは思いません。 AI(人工知能)の能力が人を超えて職を失う人がたくさんいるからといってそのための特別なセーフティネットは必要ないというのが私の考えです。まず、かつてカール・マルクスが言ったとおり資本主義社会では多かれ少なかれ常に失業者が発生するもの...
2019.05.14 10:13AIが結婚相手を決めるとき シンギュラリティ前夜05現時点ですでに大手結婚紹介所ではマッチングにAIを活用しているとのことで、AIによって結ばれた夫婦も数多く成立しているようである。婚活サイトではユーザーに対して「おすすめのお相手」としてカップルが成立しやすい相手候補を表示する機能を備えているが、こうしたものもAI草創期の活用事例と言えるだろう。今回は こうしてAIをつかったマッチングというものが将来人の結婚観に何らかの影響を与えるのか?ということ...
2019.05.13 08:50AIの高度化よりもコスト低廉化のほうが脅威 シンギュラリティ前夜04AI(人工知能)のコスト低廉化によって私は失業するAIの能力がシンギュラリティ(技術的特異点)に到達するころに職を奪われる可能性があるのは、医師・弁護士・司法書士・通訳・翻訳・作曲家・臨床検査技師・重機オペレーターといったアーティスト・専門職・特殊技能職の人たちです。一方、労働者の大半を占める販売員や一般事務職・工場要員といった職業はどうか?というと、ずいぶん前の段階ですでにAIの能力が人間をうわ...
2019.05.12 07:59AIの知性が人間を超えるということの地球的意味 シンギュラリティ前夜03現在のところ、人間は地球においてその命運を予見し、地球全体の利益のために何らかの行動をとり得る唯一の生物である。実際に有為な行動がとれているか否かは別として、人間は地球上の「支配的存在」であるとは言える。「AIが人間をうわまわる」ことによってこうした人類のポジション、あるいは力関係に何らかの異変は生じるのだろうか?地球誕生以来、支配的生物の地位は身体の大きさや強靱さや運動能力、あるいは繁殖力といっ...
2019.05.11 07:28AI社会に人々は慣れてゆくのか? シンギュラリティ前夜02人工知能の能力が人を超えるシンギュラリティ(技術的特異点)を経過して、生活の、さらには人生の大半の部分をAIの助言によって方向付けられるようになったとき、それを何の違和感もなく受け入れる人もいれば、生理的に受け付けない人もいるだろう。頑強に抵抗する人も中にはいるかも知れない。しかしある程度時が経てば、皆きっと慣れてしまう。30年近く前、友人知人にプライベートな連絡をするときに電子メールを使うのは無...