他者が興味を持てない内容を話す人 英会話サークルに出現する困った人たち 03
ある英語勉強会に毎回姿をあらわす40歳代らしき男性は、他者の話をほとんど、いえ、「全く」聞かずに自分だけ話す人です。そういう人はどこの英会話サークル(or英会話クラブor英語勉強会etc)にも散見されるのですが、その人にはもう一つ人を辟易させる特徴があります。
最初から最後まで他者がとうてい興味を持ち得ないような、自分の専門領域についての話を続けるのです。その人は自称・建築士で、話す内容は毎回決まって「アメリカにおける建築士の資格認定制度について」です。他の参加者はというと、始めは面くらい、だんだん飽きてきて、最後には呆れてしまうのですが、その人は他者の反応には興味がないのか気付かないのか、毎週のように同じ内容を延々と話すのでした。
他の参加者は。その人が会話を独占して他者の話す機会を奪っていること自体は、まぁこういう人はよくいるのだから仕方ない、と妥協します。しかし、せめて他の参加者も興味を持ち得る内容に方向付けをしたほうがよいのではないか?と気を利かせ、その人に対して「仕事のない日は何をしているのですか?」「本を読んだり音楽を聴いたりすることはありますか?」あるいは、「建築士試験以外ではアメリカでどんな体験をしましたか?」といった質問を投げ掛けるのですが、それに対しては短く曖昧な、ほとんど「なま返事」に近いリアクションをするのみで、再び「アメリカの建築士試験」に戻ってしまいます。
他の人にとって、アメリカの建築士制度に関する情報がどんな役に立つと思っているのか分かりませんが、他者に会話のバトンを渡すことなく延々と話続けるので、たまったものではありません。のみならず、その人は他者の質問にきちんと答える誠実さをも欠いているようです。
会話である以上、自分が話すことを相手がどう感じるのか?自分の話を相手が楽しんでいるか?に気を配ることは不可欠ではないかと思います。よく比喩されるように会話が言葉のキャッチボールであるならば、相手の投げたボールをきちんと受けるのはもちろんのこと、相手が捕球できるようなボールを投げるように心がけるのがマナーだと思います。
ところでこうしたサークルにおいては、限られた時間の中でグループの全員が話せるように、一人あたりがどのくらいの時間話せばよいのか、という時間配分を暗黙のうちに理解しあうことも必要ですが、自分だけが話し続ける人には時間の感覚がありません。さらに、他の参加者に順番がまわっているにも関わらず、その話を遮って自分の話したいことを話し始めるのです。
このように会話テクニック以前の、いわば社会性を欠いた人(マナーの悪い人)が各所の英会話サークル(or英会話クラブor英語勉強会etc)にやってきては、学びと交流の貴重な場を攪乱します。
シリーズ 英会話サークルに出没する困った人たち
file 03 他者が興味を持てない内容を話す人
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