下ネタおやじ 英会話サークルに出没する困った人たち 06

なぜか英会話のテーブルでことあるごとに下ネタを言う初老の男性がいます。私自身、聖人君子をきどるつもりはありません。けれども下ネタを言ってよい場所と、言ってはいけない場所というのは厳然として決まっており、言ってよい場所というのは極めて限られています。未成年も含めてさまざまな人が集う、男性も女性もいる、しかもほとんどが初対面である英会話サークルにおいて、下ネタを言ってよいかそれとも言ってはいけないかということについて、たとえ参加ルールとして明文化されていなくても、暗黙の合意というか、常識的な方向というものがあるでしょう。


場違いに下ネタを言う人には不必要に他人を笑わせようという「見当外れのサービス精神」が垣間見えます。下ネタとユーモアを混同している会話力の低さもさることながら、あたかも優等生が宴会の場で皆を笑わせようと無理をして裸踊りを披露しているような痛々しさも感じます。そのせいか、英会話サークルで唐突に下ネタが飛び出すと、テーブルにはひんしゅくとともに、その人に対する一抹の「同情の空気」も漂います。


ところで初回以来、英会話の場でひんしゅくをかう人の例として挙げたのは男性ばかりです。私も男性の一人として同性の醜態を述べ立てるのは本意ではありませんが、なにしろ私が実際に遭遇する困った人が男性ばかりなのです。しばしば「女性にくらべて男性は会話が下手だ」と耳にしますが、残念ながらそれは本当かも知れない、とときどき思ってしまいます。


シリーズ 英会話サークルに出没する困った人たち

file 01 序章

file 02 人の話を聞かないで自分だけ話し続ける人

file 03 他者が興味を持てない内容を話す人

file 04 差別・偏見をあらわに話す人

file 05 差別・偏見をあらわに話す人2

file 06 下ネタおやじ

file 07 異性目当てに(ナンパ目的で)来る人

file 08 議論をふっかけてくる人

file 09 無断で退出してしまう人